創造のプロセスを紐解く:Stable Diffusionで描く「ロボットと自然」の共存 – プロンプト進化の全記録

ロボットと自然
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創造のプロセスを紐解く:Stable Diffusionで描く「ロボットと自然」の共存 – プロンプト進化の全記録

AI(人工知能)による画像生成技術は、私たちの創造性を新たな次元へと押し上げています。特に「Stable Diffusion」のようなツールを使えば、テキスト(プロンプト)から驚くほど多様なビジュアルを生み出すことが可能です。

この記事では、「ロボットと自然」というテーマのもと、Stable Diffusionを用いて一枚のAIイラストを創り上げるまでの詳細なプロンプトエンジニアリングの過程を追体験していただきます。目指したのは、テクノロジーと自然が穏やかに共存する、どこか詩的な風景です。

この記事のアイキャッチ画像として表示されている、夕暮れの海岸に佇むロボットのイラスト。これも、これからご紹介する試行錯誤の末にたどり着いたプロンプトによって生成されました。シンプルなアイデアが、どのようにして具体的なイメージへと昇華されていったのか、その思考のステップと英語プロンプトの進化を、順を追ってご紹介しましょう。

発想の源泉:下関の風景と「共存」への想い

今回のテーマ「ロボットと自然」は、私が暮らす山口県下関市の風景から着想を得ています。サイクリング中に目にする、美しい海岸線と、その背景に見え隠れする産業的な構造物。この自然とテクノロジーが隣り合う光景が、両者が平和的に共存するイメージを描きたいという動機に繋がりました。

プロンプト作成の旅:初期アイデアから最終形へ

Stable Diffusion(画像サイズは1024×1024ピクセルで統一)を使い、具体的なイメージを形にするためのプロンプト作成プロセスは、まさに試行錯誤の連続でした。

ステップ1:基本的なコンセプトの定義

  • 思考(日本語): まずはテーマの核となる「ロボットが自然の中で穏やかに過ごしている」というシンプルな情景をAIに伝えてみよう。具体的な場所やロボットのデザインは指定せず、基本的なイメージを確認したい。
  • 英語プロンプト:robot interacting peacefully with nature in a serene setting
  • 結果と課題: 生成されたのは、森の中で木に手を伸ばす人間型ロボットのイメージでした。意図は伝わりましたが、ありきたりで深みに欠け、オリジナリティが不足していました。ここから、より具体的で個性的な表現を目指すことにしました。

ステップ2:場所と雰囲気の具体化

  • 思考(日本語): 個性を出すために、個人的なインスピレーションの源である下関の風景を取り入れたい。夕暮れ時の岩場の海岸を舞台にし、背景に漁船を描き加えることで、より情景豊かに。スタイルは写実的(hyper-realistic)、照明は**映画のような(cinematic lighting)**雰囲気で試してみよう。
  • 英語プロンプト:hyper-realistic robot interacting peacefully with nature on Shimonoseki’s rocky shore at dusk, fishing boats in the background, cinematic lighting
  • 結果と課題: ロボットが岸辺で水に触れるような、より具体的なシーンが生成されました。しかし、意図していなかった産業用クレーンなども背景に描かれてしまい、これが穏やかなムードを少し阻害する要素に。ロボットのデザインもまだ没個性的です。

ステップ3:ロボットのデザインとスタイルの調整

  • 思考(日本語): ロボットのデザインをもっと未来的にし、有機的な質感を持たせてみよう。平和な雰囲気を強調するため、花の中に座っているシチュエーションに変更。背景のクレーンは受け入れつつ、水面に柔らかいネオンの反射を加えることで幻想的な雰囲気を演出できないか。スタイルは一度**絵画的(painterly style)**に振ってみて、**詳細度(highly detailed)**も上げてみよう。
  • 英語プロンプト:futuristic humanoid robot with organic textures, sitting peacefully among flowers on Shimonoseki’s rocky shore at dusk, fishing boats and cranes in the background, soft neon reflections on water, painterly style, highly detailed
  • 結果と課題: ネオンの反射は夢のような美しい効果をもたらしました。しかし、絵画的なスタイルが写実性を薄れさせ、求めているリアリティから離れてしまいました。ロボットのコンセプトは良くなりましたが、全体のトーンを再調整する必要がありそうです。

ステップ4:サイバーパンク要素の導入とリアリティの追求

  • 思考(日本語): 写実性と未来的な雰囲気を両立させるため、サイバーパンクの要素を取り入れてみよう。ロボットには青く光るアクセントを加え、水面のネオン反射と呼応させることで、テクノロジーと自然の対比と調和を表現したい。ロボットのポーズは**物思いにふけるように立っている(standing contemplatively)姿に変更。照明はドラマチック(dramatic lighting)にして、全体の印象を引き締める。解像度(1368×1368 pixels)も明記し、再度写実的(hyper-realistic)**なスタイルに戻そう。
  • 英語プロンプト:hyper-realistic cyberpunk robot with glowing blue accents, standing contemplatively on Shimonoseki’s rocky shore at dusk, fishing boats and industrial cranes in the background, neon reflections on water, dramatic lighting, highly detailed, 1368x1368 pixels
  • 結果と課題: これでかなり理想に近づきました!サイバーパンクなロボットと下関の夕景が融合し、青い光とネオンの反射が独特の雰囲気を醸し出しています。平和でありながらも、どこか物悲しさを帯びた詩的な情景です。ただ、細部のディテールや画像の安定性にはまだ改善の余地がありそうです。

ステップ5:ネガティブプロンプトによる最終調整

  • 思考(日本語): 生成される画像の品質をさらに安定させ、望まない要素を排除するために、ネガティブプロンプトを活用しよう。これは「描いてほしくないもの」をAIに指示する機能です。具体的には、ぼやけ(blurry)低品質なディテール(low detail)アニメ調(cartoonish)、**余分な手足(extra limbs)**といった、AIが生成しがちな不具合や、意図しないスタイルを指定して除外します。
  • 最終英語プロンプト:hyper-realistic cyberpunk robot with glowing blue accents, standing contemplatively on Shimonoseki’s rocky shore at dusk, fishing boats and industrial cranes in the background, neon reflections on water, dramatic lighting, highly detailed, 1368x1368 pixels negative prompt: blurry, low detail, cartoonish, extra limbs
  • 結果: ネガティブプロンプトの追加により、画像のクオリティが顕著に向上しました。細部がよりシャープになり、不自然な描画が抑制され、意図した通りの、高品質で雰囲気のある画像を安定して生成できるようになりました。テクノロジー(ロボット、クレーン、ネオン)と自然(岩場、海、夕暮れ)が見事に調和し、当初のテーマ「ロボットと自然の平和な共存」を、独自の解釈で表現することに成功しました。

完成したAIイラスト:プロンプトが紡いだ情景

そして、この最終的なプロンプトによって生成されたのが、この記事の冒頭を飾るアイキャッチ画像です。

最終プロンプト(再掲):

hyper-realistic cyberpunk robot with glowing blue accents, standing contemplatively on Shimonoseki’s rocky shore at dusk, fishing boats and industrial cranes in the background, neon reflections on water, dramatic lighting, highly detailed, 1368x1368 pixels
negative prompt: blurry, low detail, cartoonish, extra limbs

ご覧の通り、夕暮れ時のドラマチックな光の中、下関の岩場の海岸に佇む、青い光を放つサイバーパンク風ロボット。背景には漁船と産業用クレーンが描かれ、水面にはネオンの光が反射しています。これら全てが、プロンプトで指定した要素――hyper-realistic cyberpunk robot, glowing blue accents, Shimonoseki’s rocky shore at dusk, fishing boats and industrial cranes, neon reflections on water, dramatic lighting――によって構成されています。そしてnegative promptが、画像の質感を高める役割を果たしました。

まとめ:プロンプトエンジニアリングが開く創造の扉

今回のAIイラスト制作プロセスは、プロンプトエンジニアリングがいかにAIアートの質と独自性を左右するかを改めて示してくれました。

  • シンプルなアイデアから出発し、段階的に詳細を追加していくこと。
  • 具体的な場所や時間、雰囲気を指定すること。
  • スタイルや照明、ロボットのデザインなど、要素を細かく調整すること。
  • ネガティブプロンプトを活用し、望まない結果を排除すること。

これらのステップを通じて、当初の漠然としたイメージを、個人的な思い入れ(下関の風景)を反映させた、ユニークで質の高いビジュアルへと昇華させることができました。

AIアート生成は、単に言葉を入力するだけでなく、自分のビジョンをいかに的確に、そして創造的にAIに伝えるかという、対話のようなプロセスです。この記事が、皆さんがStable Diffusionや他のAI画像生成ツールを使って、自分だけの世界を表現するための一助となれば幸いです。ぜひ、あなたのインスピレーションをAIに投げかけ、どんな驚きが生まれるか試してみてください。そこには、まだ見ぬ創造的な可能性が広がっているはずです。

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この記事を書いた人

山口県下関市に住む30歳のフリーランスデザイナーです。地元の大学でグラフィックデザインを学び、東京で広告業界での経験を積んだ後、2020年に下関に戻りました。趣味は写真撮影とサイクリングで、自身のスマートホーム実践記録を中心に、IoT技術の基本から最新トレンドまで、地域に根ざした視点から、下関市ならではの生活課題へのテクノロジー活用事例も紹介していきます。

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