AIイラスト作成の裏側:一枚の「デジタルアートの花」が生まれるまで【プロンプトと試行錯誤の全記録】
近年、AI技術の進化は目覚ましく、アートの世界にも大きな変化をもたらしています。特にAIイラスト生成ツールは、誰でも手軽に独創的なイメージを創造できるため、多くの人々を魅了しています。
今回は、私がAIイラストを制作する過程を、思考のステップと実際のプロンプトを交えながらご紹介します。テーマは**「デジタルアートの花」**。下関の風景から着想を得て、AIによって一枚の絵を創り上げるまでの試行錯誤をご覧ください。
この記事を読めば、
- AIイラスト制作の具体的な流れ
- プロンプトエンジニアリングの重要性
- より魅力的なAIイラストを作るためのヒント
が分かります。
それでは、早速 旅 を始めましょう。
1. 最初のプロンプト:シンプルに花を描写する
思考の過程(日本語):
「まずはシンプルに、花の絵を出力してみよう。どんな絵が出てくるか、AIの 基本的な 能力を見てみたい。装飾的で色彩豊かな感じが出るといいな。」
対応する英語プロンプト:
digital art of a flower with intricate patterns and colors
結果:
AIは、確かに美しい花の画像を生成しました。しかし、どこかありきたりで、私の個性や下関の風景といった要素は皆無でした。この時点では、まだAIに具体的な指示を与えていないため、当然の結果と言えるでしょう。
改善点:
- 花の種類を指定する
- 背景を 具体的に する
- より 芸術的な スタイルを指示する
2. 花の種類を指定:牡丹で華やかさをプラス
思考の過程(日本語):
「花の種類を指定してみよう。牡丹(ピオニー)は華やかで、細部も多いから、より複雑で 美しい 絵になるはず。デジタルペイント風の質感を加えて、芸術的な 雰囲気を高めたい。」
対応する英語プロンプト:
digital painting of a peony flower with intricate petals and vibrant colors
結果:
プロンプトを修正したことで、牡丹の細部に富んだ、色彩豊かなデジタルペイントが生成されました。最初のプロンプトより 芸術的な質 は向上しましたが、背景は単調で、やはり下関の風景は感じられません。
改善点:
- 背景に下関の風景を取り入れる
- 構図を工夫して、背景を活かす
- 光の 効果 を加えて、劇的な 雰囲気を出す
3. 下関の風景を背景に:海と岩場を取り込む
思考の過程(日本語):
「下関らしさを出すために、背景に海を取り入れよう。サイクリングでよく見る海岸線の岩場に牡丹が咲いているイメージで。夕暮れ時(dusk)の少し寂しい雰囲気も加えたい。」
対応する英語プロンプト:
digital painting of a peony flower blooming on a rocky cliff overlooking Shimonoseki Strait at dusk
結果:
牡丹の花が岩場に咲き、背景に下関海峡が広がる画像が生成されました。下関の風景が取り入れられ、場所は改善されましたが、花自体が背景に埋もれてしまっている印象を受けました。主役である花を、もっと際立たせる必要があります。
改善点:
- 光の 効果 を強めて、花を強調する
- 花の細部をさらに細かく描写する
- 写真のようなリアリズム(hyper-realistic)を追求する
4. 光と細部の強調:写実的な表現へ
思考の過程(日本語):
「夕日の黄金色の光を花に当てて、劇的な雰囲気を強めよう。花びらの質感や血管まで詳細に描写して、写実的な質を高めたい。芸術的なスタイルも、デジタルペイントから 超写実的な に変更。」
対応する英語プロンプト:
hyper-realistic digital painting of a peony flower blooming on a rocky cliff overlooking Shimonoseki Strait at dusk. The petals are intricately detailed with veins and textures. The setting sun casts a golden light on the flower
結果:
光の効果と細部の強調により、牡丹の花が構図の中で際立つようになりました。夕日に照らされた花びらの質感や血管が写実的に描写され、質は大きく向上しました。しかし、背景はまだ少し単調で、下関らしさをさらに加えたいと考えました。
改善点:
- 背景に下関ならではの要素を加える
- ネガティブプロンプトで質をさらに向上させる
- 解像度を指定して、細部を最大限に引き出す
5. 最終プロンプト:下関の工業的な風景と質向上
思考の過程(日本語):
「背景に下関の工業的な風景、例えば工業クレーンを入れてみよう。海と工業クレーンの対比が、下関独特の風景を作り出すはず。最後に、ネガティブプロンプトで不要な要素を排除し、質を最大限に高めよう。」
対応する英語プロンプト:
hyper-realistic digital painting of a peony flower blooming on a rocky cliff overlooking Shimonoseki Strait at dusk. The petals are intricately detailed with veins and textures. The setting sun casts a golden light on the flower. The background features the calm sea and distant industrial cranes. Highly detailed. 1024x1024 pixels. Negative prompt: blurry, low detail, cartoonish
そして、この最終プロンプトで生成されたのが、この記事のアイキャッチ画像です。
結果:
最終的なプロンプトにより、私のイメージ通りの理想的なAIイラストが完成しました。
- 牡丹の花の美しさ
- 夕暮れ時の劇的な光
- 下関海峡の穏やかな海
- 背景に溶け込む工業クレーン
これらの要素が芸術的に融合し、写実的かつ感情的な作品に仕上がりました。ネガティブプロンプトの効果も大きく、画像の品質が飛躍的に向上したことを実感しました。
まとめ:プロンプトエンジニアリングは創造的な旅
今回の「デジタルアートの花」制作を通じて、プロンプトエンジニアリングは単なる技術的な作業ではなく、創造的な試行錯誤の過程であると改めて感じました。
重要なポイント:
- 初期プロンプトから細部を積み重ねる
- 望ましい結果に合わせてプロンプトを調整する
- ネガティブプロンプトで質を向上させる
- 自身の着想をプロンプトに反映させる
AIイラスト生成は、無限の可能性を秘めています。今回の例が、あなたの創造的な探求の一助となれば幸いです。ぜひ、あなた自身の着想をプロンプトに込めて、独自のAIアートを生成してみてください。
今回のプロンプト例:
hyper-realistic digital painting of a peony flower blooming on a rocky cliff overlooking Shimonoseki Strait at dusk. The petals are intricately detailed with veins and textures. The setting sun casts a golden light on the flower. The background features the calm sea and distant industrial cranes. Highly detailed. 1024x1024 pixels. Negative prompt: blurry, low detail, cartoonish
ポイント:
- キーワードを組み合わせる:芸術的なスタイル、花の種類、背景、光の効果など
- 細部にこだわる:花びらの質感、工業クレーンなど
- ネガティブプロンプトを活用する:不要な要素を排除し、質を向上
地平線はあなただけを待っています。AIアートの創造的な世界へ、踏み出しましょう!**
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