AIで古代遺跡を描く:Stable Diffusionプロンプト作成の探求

古代の遺跡
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AIで古代遺跡を描く:Stable Diffusionプロンプト作成の探求

AIによる画像生成、特にStable Diffusionのようなツールは、私たちの創造性を新たな次元へと押し上げてくれます。今回は、私が特に魅力を感じているテーマ「古代文明の遺跡」をAIでどのように描いたのか、その具体的なプロセス、特にプロンプトエンジニアリングに焦点を当ててご紹介します。歴史と冒険への憧憬を、一枚のAIアートとして結実させる過程を追体験してみてください。この記事のアイキャッチ画像も、まさにそのプロセスを経て生み出されたものです。

思考の起点:初期アイデアとテーマの選定

(思考プロセス)
全ては、頭の中に浮かんだ漠然としたイメージから始まります。歴史や冒険譚が好きなので、「鬱蒼としたジャングルに隠された古代遺跡」というコンセプトは、直感的に魅力的だと感じました。古代の神秘性、探検心をくすぐる雰囲気は、多くの読者の関心を引くでしょうし、Stable Diffusionの表現力を試す良い題材になると考えました。

  • 初期コンセプト(英語): ancient ruins hidden in a dense jungle

このシンプルなフレーズが、今回のAIアート制作の出発点となりました。

深掘り:リサーチとインスピレーションの収集

(思考プロセス)
具体的なイメージを固めるため、まずはウェブで「古代遺跡 ジャングル」といったキーワードで画像検索を行いました。アンコールワットや中南米のマヤ遺跡の写真が数多くヒットし、特に石造建築物を覆うツタや木の根、木々の隙間から差し込む神秘的な光の表現が印象に残りました。中でもマヤ文明の遺跡に見られる、特徴的な階段状ピラミッドや精巧な彫刻は、今回の作品で再現したい重要な要素だと感じました。

さらに理解を深めるために、「マヤ遺跡 特徴」で検索し、ピラミッドの構造(中央階段、頂上の神殿)、壁面に刻まれたヒエログリフ(象形文字)や神々、蛇などをモチーフとした彫刻について知識を補強しました。これらの具体的なディテールは、プロンプトをより詳細で効果的なものにするために不可欠です。

また、他のクリエイターがどのように挑戦しているかを知るため、「stable diffusion prompt for ancient ruins in jungle」といった検索も試みました。”Ancient Jungle Ruins”, “Weathered Incan Ruins of Peru”, “Ancient Jungle Temple of Wisdom” のような作例から、特定の文明(例:インカ)を指定したり、遺跡の役割(例:知恵の神殿)を示唆したりするなど、具体性を高めるアプローチが有効であると学びました。このリサーチを経て、今回はマヤ文明に焦点を絞り、詳細な描写を目指す方針を固めました。

プロンプトの構築:段階的プロセス

(思考プロセス)
リサーチで得た知見を基に、プロンプトを段階的に構築していきます。以下の要素を盛り込むことを意識しました。

  1. 遺跡の種類: マヤ文明特有の階段状ピラミッド。中央に階段があり、頂上には神殿が配置されている、比較的大型の建造物を想定。
  2. 環境設定密生した熱帯雨林。背の高い木々、シダ植物、その他の熱帯特有の植生で覆われている状況。
  3. 雰囲気薄い霧が漂い、夕暮れ時の暖かい金色の光が差し込む、神秘的で冒険心をかき立てるようなムード。
  4. 詳細描写: 長い年月を感じさせるよう、ツタや木の根に部分的に覆われているが、石造りの表面が露出し、そこに刻まれたヒエログリフや彫刻が見える状態。

これらの要素を組み合わせ、最初の具体的なプロンプトを作成しました。

  • 初期プロンプト(英語):
    A photorealistic image of Mayan temple ruins hidden in a dense jungle. The ruins are partially covered by vines and moss, with some parts of the stone structure exposed. The jungle is filled with tall trees, ferns, and other tropical plants. There is a slight mist in the air, and sunlight is filtering through the canopy, creating a magical atmosphere.

しかし、これだけではまだピラミッドの形状やマヤ文明らしさが弱いと感じました。そこで、ピラミッドの特徴をより明確に記述するよう修正を加えます。

  • 改良版プロンプト(英語):
    A photorealistic image of a large, ancient Mayan pyramid (with a central staircase and a temple on top), partially covered by vines and tree roots, standing in a dense tropical jungle. The pyramid has stepped sides with some sections cleared, revealing intricate hieroglyphic carvings. The jungle is filled with tall trees, ferns, and other tropical plants. There is a slight mist in the air, and the sun is setting, casting a warm, golden light through the canopy, creating a magical atmosphere.

調整と試行錯誤:理想のイメージへ

(思考プロセス)
改良版プロンプトで画像を生成してみましたが、いくつかの課題が見られました。例えば、ジャングルの「密生度」が足りなかったり、ピラミッドにもっと「古びた、打ち捨てられた」感じが欲しかったのです。

そこで、これらの点を強調するために、プロンプト内の表現をさらに調整しました。「partially covered」を「heavily covered (大部分が覆われた)」に、「dense jungle」を「dense, impenetrable tropical jungle (密生した、侵入困難な熱帯ジャングル)」に変更し、ジャングルの密度と遺跡の埋もれ具合を強調しました。また、彫刻についても「intricate hieroglyphic carvings」を「faded, intricate hieroglyphic carvings (色褪せた、精巧な象形文字の彫刻)」とすることで、風化による時代の経過を表現しようと試みました。雰囲気についても、「magical atmosphere」から、より非現実的で神秘的なニュアンスを持つ「otherworldly atmosphere (異世界のような雰囲気)」へと変更しました。

加えて、意図しない要素(現代的な物や人物)が描画されるのを防ぐため、ネガティブプロンプトも設定しました。

最終設計図:完成したプロンプト

(思考プロセス)
これらの試行錯誤を経て、最終的に以下のプロンプトにたどり着きました。これが、私の思い描いたイメージをAIに伝えるための設計図となります。

  • 最終的なポジティブプロンプト (Positive Prompt):
    A photorealistic image of a large, ancient Mayan pyramid (with a central staircase and a temple on top), heavily covered by vines and tree roots, standing in a dense, impenetrable tropical jungle. The pyramid has stepped sides that are partially exposed, revealing faded, intricate hieroglyphic carvings. The jungle is filled with tall, ancient trees, ferns, and exotic plants. There is a thick mist in the air, and the sun is setting, casting a warm, golden light through the canopy, creating an otherworldly atmosphere.
  • 最終的なネガティブプロンプト (Negative Prompt):
    no people, no modern elements

ビジョンを現実に:生成された画像

この最終的なプロンプトを用いてStable Diffusionで生成したのが、この記事の冒頭を飾るアイキャッチ画像です。ご覧いただくと、プロンプトで指定した要素が見事に反映されていることがお分かりいただけると思います。

  • 巨大なマヤ様式のピラミッドが中心にそびえ立ち、その表面は大量のツタや木の根に覆われています。
  • 背景には鬱蒼とした熱帯雨林が広がり、その密度の高さがうかがえます。
  • ピラミッドの階段や壁の一部が露出し、そこには風化したヒエログリフや彫刻の痕跡が見て取れます。
  • 濃い霧夕暮れの金色の光が組み合わさり、全体として神秘的で異世界のような雰囲気を醸し出しています。

このように、練り上げられたプロンプトは、具体的なビジョンをAIに伝え、望むイメージを生成するための強力なツールとなります。

今回のAIアート制作から得られた重要なポイント

今回のプロセスを通じて、効果的なAIアート生成、特にStable Diffusionを活用する上での要点を再確認しました。

  • リサーチの重要性: 描きたい対象(今回はマヤ遺跡)について深く知ることで、プロンプトに具体的で的確なキーワードを盛り込めます。
  • 段階的なプロンプト構築: 最初から完璧を目指すのではなく、基本要素から始めて徐々にディテールや雰囲気を追加していく方が、コントロールしやすくなります。
  • 試行錯誤と調整: 生成された画像を確認し、イメージと異なる部分があれば、プロンプト内の単語を調整・追加・削除することで、より理想に近づけることができます。(例:「partially」→「heavily」、「dense」→「dense, impenetrable」)
  • 雰囲気の言語化: 「magical」や「otherworldly」といった感情や雰囲気を表す言葉も、画像のトーンを決定づける上で非常に有効です。
  • ネガティブプロンプトの活用: 不要な要素を除外することで、意図した構成に集中させることができます。

まとめ:AIアート生成の可能性を探求しよう

Stable DiffusionのようなAI画像生成ツールは、私たちのアイデアを視覚化するための素晴らしい手段です。今回ご紹介したように、明確なビジョンを持ち、リサーチを行い、プロンプトを丁寧に構築・調整することで、驚くほど高品質で、想像力豊かなアートワークを生み出すことができます。

このプロセスが、皆さんのAIアート制作のヒントになれば幸いです。ぜひ、ご自身の興味やアイデアを基に、Stable Diffusionを使った創造的な旅を楽しんでみてください!

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この記事を書いた人

山口県下関市に住む30歳のフリーランスデザイナーです。地元の大学でグラフィックデザインを学び、東京で広告業界での経験を積んだ後、2020年に下関に戻りました。趣味は写真撮影とサイクリングで、自身のスマートホーム実践記録を中心に、IoT技術の基本から最新トレンドまで、地域に根ざした視点から、下関市ならではの生活課題へのテクノロジー活用事例も紹介していきます。

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